2023年12月17日 講師:石本静子さん |
水窪の時節の伝統食を再現しレシピ本に記録 その価値を見直し 次の世代に継承していきたいという思いで 開いている講習会です |
◎栃がゆ |
材料 米 1カップ 水 7カップ 栃の実(さわした物) 適当 砂糖 1つまみ |
作り方 |
7分がゆを炊く |
さわした栃の実を蒸してすりつぶす。 少し粒を残す。 |
お粥の中に栃を入れて少し煮る 最後に砂糖をひとつまみ入れて蒸らす |
◎きんとん |
材料 さつま芋800グラム (皮の赤みが強くなかの黄色いものが良い) くちなしの実 3個 水あめ(砂糖 120g みりん 大匙8でもよい) |
作り方 |
さつま芋の皮を厚くむく (むいた皮は捨てないでキンピラや 天ぷらにするとよい) |
くちなしの実 |
くちなしの実を刻んでお茶パックやガーゼに 包んでさつま芋と一緒に煮て色が出たら取り出す。 |
柔らかくなったらざるに上げ水気をきって つぶして うらごしをする。 全てつぶさないように少し残しておく。 |
裏ごししたさつま芋に刻んだものを加え 水あめや砂糖とみりんを加えて練る。 へらで大きく鍋底を滑らすように練っていく。 その時鍋の下にフライパンなどを置き 焦げないよう調節しながら熱を加えて練る。 *栗やささぎ等を加えても良い。 |
◎酢和え(なます) |
材料 大根700g にんじん中1本 塩大さじ1 酢大さじ6 砂糖大さじ3 |
作り方 |
大根にんじんは皮をむき長さ5㎝の 千切りにする |
それぞれ別の入れ物に入れ塩をして 10分ぐらい置く。 |
しんなりしたらざるに上げ水気をよく絞る |
絞った大根とにんじんを混ぜ、 酢と砂糖を入れて味付けをする。 *ゆずの皮を薄くむき刻んで混ぜても良い。 |
◎きんぴら |
材料 ごぼう 400g 砂糖 大さじ3 みりん大さじ5 しょうゆ大さじ3 唐辛子 適量 |
作り方 |
ごぼうを洗い長さ5,6cmの 千切り(千六本)にして酢水に浸ける。 |
酢水から上げ、フライパンにごま油をひき ごぼうと唐辛子を入れて炒める。 |
砂糖、みりん、しょうゆを入れて混ぜ、 味見をして好みの味に調節する。 煮汁が少し残るくらいまで煮含める。 火を止めた後しばらく広げ味を浸み込ませる。 |
*ごぼうの切り方はささがきでも良い。 にんじんを入れたり盛り付けて ごまをふっても良い。 |
栃のさわし方 |
皮をむいて乾燥させたり 乾燥させてから皮をむいたりした栃の実を 10日間流水に浸けておく。 古い鍋のような入れ物に堅木(広葉樹)の 灰を入れ、栃の実を乗せ 上から熱湯を栃の実がかぶるように入れて 5~6日置く。 栃の実のあくが抜けたようだったら 鍋に入れて煮て食べてみる。 少し栃の苦さが残るくらいに あく抜きをするのが好ましい。 |
栃の薬効 |
・栃がゆは消化が良いので主に夜なべの後に 食べて寝た。 ・栃の実をつぶしてねん挫した時や 目の疲れなどに貼ったりして 炎症を抑えた。 ・胃を健康にする。 ・肌の調子を整える。 ・血糖値の上昇を抑える。 ・活性酸素の抑制。 ・コレストロールの増加を抑える。 などといわれています。 |
*お正月松の内(1月5日まで)は道具を休める。 人間も道具のうちと言ってそれまでは 休養をとった。 そのため小豆ご飯やおさいに加えて 日持ちのする料理をたっぷりつくっておき それらを食べて過ごした。 お餅もたくさん搗いたので酢和えを常に 食卓に出しておいた。 |